おばあちゃんとあめだま
今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」
もう今は亡きおばあちゃんの話です。小学校の近くにおばあちゃん家があったので、駄菓子屋さんもしていました。なので、おばあちゃんの家にいくと、駄菓子を食べさせてもらうのをすごく楽しみにしていました。孫可愛さになんでも食べさせてもらえました(爆)。
だけれども、どうしても食べさせてもらえないものがありました。それは、10円の飴玉。チュッパチャップスの棒がないバージョンです。今でこそ、個包装が当たり前になりましたが、昔の駄菓子屋さんでは、大きなプラスチックの容器にそのまま飴が入っていました。色とりどりのその飴はまるで宝石のようです。
そして、口の中にいれるとほっぺがぽこっと大きくなるような大きさ。そのアメをなめてみたいとずーっと思っていました。口の中にあまーい香りが広がるんだろうなあ、そんなアメをまるごとなめられたらどんなにいいだろうなあと。
ですが、「舐めたい」というと、いつもきまっておばあちゃんはトンカチを持ち出してきました。
そして新聞紙の上にアメ玉をのせると、トンカチでたたいてかちわるのです。
「のどにつかえたら危ないからなあ。」と。
そうして新聞紙の上には、アメのかけらと粉ごなになったアマの残骸。
小さなかけらを拾って口の中にいれ、そして、その粉になったアメの残骸を指をなめては、つけてなめるのでした。
いつになったら、アメをきちんと舐められるのだろう、早く舐められるようになりたいなあと、おばあちゃんの家に行く度に思っていました。4歳年下の弟も大きくなって同じことをいっていました。弟の記憶が残っていることから、おそらく、私が小学校2、3年生ぐらいまでそんな感じだったのかなあと。
きっとおばあちゃんは、孫がのどに詰まらせてはいけないと思っていたのでしょう。そして私自身が子供を育てる身となった時思うのです。今のように育児書がありふれて、かつ情報がネットなどで簡単に手に入る時代ではなかったころです。そういった小さな子供の窒息事故というのをもしかしたらおばあちゃんは、なんらかしら見聞きして知っていたのかもしれないと、ふとそんなことを思ってしまいました。
まあ、もう亡くなっているので、聞くことはできないのですが・・・。