
家を買った年にふるさと納税。二重取りで損しない?1年目は確定申告って聞いたけど、ワンストップの申請書はもう出しちゃったし……
そんな方に読んでいただきたい記事です。結論からいうと併用できます。ただし、住宅ローン控除の初年度(1年目)だけはワンストップが使えず、ふるさと納税もまとめて確定申告します。
そして、住宅ローン控除で税金を使い切っている人は、ふるさと納税の枠が目減りすることがあります。この3つだけ押さえれば、あわてなくて大丈夫です。
- ふるさと納税と住宅ローン控除は併用できる。ただし「1年目だけ手続きが変わる」
- 初年度はワンストップ不可→確定申告に一本化/2年目以降はワンストップに戻せる
- 住宅ローン控除で税金を使い切っていると限度額が目減りする。やるべき人・見送りも選択肢の人の分け方
そもそもワンストップって何?という全体の話から知りたい人は、こちらの記事からお読みいただくと、理解が深まります。
- ふるさと納税と住宅ローン控除は併用できる
- 住宅ローン控除の初年度(1年目)はワンストップが使えない
- 併用すると限度額(控除の枠)が減ることがある
- ジャッジ|あなたはやるべき?今年は見送るべき?
- ふるさと納税と住宅ローン控除のよくある質問
- まとめ|併用できる。1年目だけ確定申告に一本化
ふるさと納税と住宅ローン控除は併用できる

ふるさと納税と住宅ローン控除は、併用できます。どちらかを諦める必要はありません。理由はシンプルで、この2つは別々の制度だからです。
- 住宅ローン控除は「住宅ローンを組んだ人の減税」
- ふるさと納税は「寄附金控除」。
財布が2つ別にあるようなもので、片方を使ったからもう片方が消える、という関係ではありません。同じ年に、両方の恩恵を受けられます。
ただし、家を買った年だからこそ気をつけたい点が2つあります。
- 1つは「1年目の手続き」
- もう1つは「限度額(お得に使える枠)の目減り」
この2つを知らずに進めると、「せっかくのふるさと納税の控除が消えた」「思ったより自己負担が増えた」となりかねません。次の見出しから、順番に見ていきましょう
住宅ローン控除の初年度(1年目)はワンストップが使えない

住宅ローン控除の1年目は確定申告が必須なので、その年だけワンストップは使えません。 「去年までワンストップで済ませていたのに、家を買った今年だけ勝手が違う」と戸惑う方がとても多いんです。
しくみはこうです。住宅ローン控除は、初めて受ける1年目だけは確定申告で申請する必要があります(会社員も同じ)。
2年目以降は、勤務先に書類を出せば年末調整だけで受けられるので、確定申告は要りません。
つまり、確定申告をするのは1年目だけ、というのがポイントです。 ここで問題になるのが、ふるさと納税です。確定申告をすると、提出済みのワンストップ特例は自動で全部が無効になります。
だから、住宅ローン控除の確定申告をする1年目は、ふるさと納税も同じ確定申告のなかに入れ直すことになります。
「え、出したワンストップが無効?」と不安になりますよね。でも大丈夫。無効になっても、確定申告にふるさと納税の寄付分を入れれば、控除はちゃんと受けられます。
戻ってくる金額は変わりません。これは、ワンストップを出したあとに医療費控除の確定申告をする人とまったく同じ話です。
1年目と2年目以降の手続きの違い
1年目と2年目以降で、何がどう変わるのかを表で並べておきます。
| 比べるポイント | 住宅ローン控除の1年目 (初年度) |
2年目以降 |
|---|---|---|
| 住宅ローン控除の手続き | 確定申告が必須 | 年末調整だけでOK(勤務先に書類提出) |
| ワンストップは使えるか | ✖使えない(確定申告するため) | ゜使える(会社員・5自治体以内なら) |
| ふるさと納税の申請 | 確定申告書に寄附金控除として入力 | 申請書を出すだけ(ワンストップ) |
| ふるさと納税の期限 | 原則 翌年3月15日まで(確定申告) | 翌年1月10日必着(ワンストップ申請) |
| 手間 | 住宅ローン控除とまとめて1回の確定申告 | 年末調整+申請書だけでラク |
ここで一番こわいのは、ワンストップが無効になったことに気づかず、確定申告にふるさと納税を書き忘れることです。
ワンストップの他の落とし穴(出し忘れ・引っ越し・5自治体オーバーなど)は、別記事でまとめています。
併用すると限度額(控除の枠)が減ることがある
住宅ローン控除で所得税を使い切っていると、ふるさと納税の「お得に使える枠」が目減りすることがあります。これは併用そのものがダメという話ではなく、税金の戻り方の順番から起きる現象です。
所得控除と税額控除
前提として「控除には2種類ある」ことを知っておくと、このあとの話がスッと入ります。
税金は、まず所得から引く「所得控除」(ふるさと納税・医療費控除など)と、計算した税金から直接引く「税額控除」(住宅ローン控除など)があります。

ふるさと納税は所得控除
ふるさと納税で自己負担2,000円に収まる上限は、「所得税」と「住民税」の両方から戻る前提で計算されています。

※ざっくり言うと、寄付額のうち自己負担は2,000円だけ。残りは所得税と住民税から戻ってくる、という図です。
住宅ローンは税額控除
住宅ローン控除は、先に所得税を直接減らす制度です。所得税から引ききれなかった分は、翌年の住民税からも一部引かれます(住民税側には上限があり、その額は住み始めた年によって異なります)。z
問題は、住宅ローン控除で所得税がほとんどゼロまで減っている場合です。このとき、ふるさと納税で「所得税から戻るはずだった分」が減ってしまい、想定より自己負担が2,000円を超えてしまうことがあります。
これが「枠が目減りする」「シミュレーションがずれる」の正体です。 では、自分はどのくらい目減りするのか。ここは年収・借入額・住宅ローン控除をどれだけ使い切っているかで変わるため、いくら減るとは一概に言えません。
寄付サイトの上限シミュレーターで確認
正確に知りたいときは、寄付サイトの上限シミュレーターで「住宅ローン控除あり」の条件を入れて、自分の上限額を確かめるのがいちばん確実です。
上限額の考え方そのものは、別記事でくわしく整理しています。
なお、同じ年に医療費控除も重なる人は、確定申告でまとめて申告できます。手順は別記事に解説しいますのでご覧ください。
ジャッジ|あなたはやるべき?今年は見送るべき?
住宅ローン控除で税金をほぼ使い切っている人は妙味が薄いので無理せず、控除しきれず住民税に納税額が残っている人は普通に得です。
「損したくないから正解を教えて」と思うところですが、ここはご家庭ごとに答えが違ってきます。
そこで判断材料として次の3タイプわけて考えてみましょう。あなたががどこに近いかを見て、決めてください。
| タイプ | こんな状態 | ジャッジ |
|---|---|---|
| A:普通に得な人 | 住宅ローン控除で所得税を引いても、まだ納める税金(控除の余地)がしっかり残っている | ふるさと納税は今までどおり得。普通にやってOK |
| B:妙味が薄い人 | 住宅ローン控除で所得税・住民税をほぼ使い切っている(納める税金がほとんど残らない) | 戻る枠が小さく、自己負担2,000円の妙味が薄い。無理してやらなくてよい |
| C:見送りも選択肢の人 | 上限が数千円まで縮む、もしくはシミュレーションで自己負担が2,000円を超えそう | 「今年は見送り」も正直アリ。返礼品の魅力と手間を天秤にかけて決める |
見分けの入口は、寄付サイトの上限シミュレーターで「住宅ローン控除あり」を入れて上限額を見ることです。
上限が極端に小さければB・Cに近い、と考えれば大きく外しません。 そもそもふるさと納税って得なの?損なの?という損得の全体像は、別の記事でまとめてあります。
ふるさと納税と住宅ローン控除のよくある質問
まとめ|併用できる。1年目だけ確定申告に一本化
最後に大切なことをまとめておきます。
- ふるさと納税と住宅ローン控除は併用できる。
- 1年目はワンストップが使えないので、ふるさと納税もまとめて確定申告に一本化する(2年目以降はワンストップに戻せる)
- ③宅ローン控除で税金を使い切っている人は、ふるさと納税の枠が目減りすることがある。
心配な人は、寄付サイトの上限シミュレーターで「住宅ローン控除あり」にチェックを入れて、自分の枠を確かめてから寄付すれば安心ですよ。順番にやれば、家を買った年でも難しくありません。
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